痴人の愛 谷崎潤一郎 | tomokoの読書感想文

痴人の愛 谷崎潤一郎




著者: 谷崎 潤一郎
タイトル: 痴人の愛

初めて読んだのはたしか大学一回生の頃。

父の本棚から偶然出てきた「痴人の愛」。ひまだったから何となく読んでいました。

面白くってページをめくる手が止まらなくなり、またたくまに読み終えてしまいました。この本をきっかけに、純文学に興味を持つように。

年端もゆかないナオミをひきとり、自分の理想通りの女に育てようとする主人公。しかし、ストーリー半ばにして、立場は逆転。

ナオミが主人公を思い通りに操るようになる。ストーリー最期の主人公の姿は
哀れを通りすぎておかしくもあるほど。

男女間の力関係の天秤があるとすれば、それを操作するその錘はなんなのでしょう?

この話に関して言えば、性と金銭・・であったと私は思います。