いつかわたしに会いにきて  エリカ・クラウス | tomokoの読書感想文

いつかわたしに会いにきて  エリカ・クラウス

2001年のアメリカニューヨーカーで掲載された「他人の夫」で注目されたエリカ・クラウスの短編集。

このなかに「他人の夫」も納められています。


皮肉なユーモア、鋭い洞察、韻をふんだように軽妙で読みやすい文章。

20代、30代の女性がぎくりとするようなことを、さらっと読ませてくれる本です。


例えば話題を集めた「他人の夫」の冒頭分はこう。客観的で冷静で怠惰。

著者: エリカ クラウス, Erika Krouse, 古屋 美登里
タイトル: いつかわたしに会いにきて

私は他人の夫と寝るのが好きだ。そういう関係にならないようにはしている。

精神的にも衛生的にも好ましい事ではないからだ。

精神科医にかかっているし、婦人科医にもかかっている。

それでも、どうしても他人の夫と寝てしまう。