食味歳時記 獅子文六 | tomokoの読書感想文

食味歳時記 獅子文六

獅子 文六
食味歳時記

文豪・獅子文六の食随筆。


ただの食随筆ではありません!


とくに面白いかったのは「名月とソバの会」という章。

まだ新進作家だった獅子文六が当時の文豪達の集まる「名月とソバ会」に呼ばれた際、佐藤春夫があつかましく一番にソバをとりにいった・・幸田露伴ら歳を召した作家らに先にゆずってあげればいいのに・・


など、文豪同士の交流の機微が描いてあります。


そして「神戸と私」という章も面白かった。

神戸に行く度、フロインドリーブやトアロードデリカッセンに必ず寄った。というよなことが書かれてます。


小気味良い、しかし人間味あふれる文章でした。